3,夢分析の脳科学的解釈
- 3 日前
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皆さんの支持が多かった第一夜、第二夜の末尾、時計がチリーンとなったことの意味は何だろう、六夜の運慶をめぐる話に「運慶の精神が現代にも生きている」など、夏目漱石の『夢十夜』を回読した前回も、皆さんのお話で盛り上がりました。
夢を無意識の世界が作り出した「心の映画」と表現している毛内拡著『自分をつくる脳のしくみ』(オレンジページ)と、話し上手になるために大事な能力「記憶力」について書かれている沢田誠著『思い出せない脳』(講談社現代新書)が紹介されました。せっかくですから今回は、『思い出せない脳』のコラム「夢分析の脳科学的解釈」(pp.116-120) から以下の4項目をあげて「脳科学的な解釈」を見てみることにいたしましょう。
① 身体感覚を伴う夢
身体の上に人が乗っているような圧迫感、または高いところから落ちるなどの身体感覚を伴う夢は、身体の不調や病気を意味すると考えられます。身体や内臓につながっている末梢神経からの入力は、睡眠中は脳への入力が少ないため、その訴えに気づきやすくなり、その感覚に似た状況の記憶を呼び出して夢で再現すると考えられます。こういう夢を見たときは、自分の体調をチェックしてみてください。
② 激しい感情を伴う夢
睡眠中の脳では、強い情動を伴う記憶ほど保管の優先度が高く、夢に現れやすいと考えられます。夢には、気にかかっていたことや、強く印象付られたことが隠れています。起きたときに涙が流れていたり、恐怖で目が覚めるといった場合は、心理的なストレスによって大脳辺縁系の活動がアンバランスになっていることが考えられます。このような夢のときは、脳からの警告と受け止め、自分をいたわって過ごすようにしてください。
③ 誰かに殺される夢・誰かを殺す夢
夢分析では、火を殺す夢も人に殺される夢も、幸運な夢だとされています。自分の一部と決裂し、一皮むけて次の段階に成長できるということを意味しているそうです。夢に出てくる人物やアイテムは、脳が作り出したものなので、殺した人にも殺された人にも、夢の主のマインドセットが投影されています。殺すのも殺されるのも自分の一部なのです。自分は心を病んでいるのではないか、と悩むよりも、この夢分析を知っていればポジティブに一日を始められそうですね。
④ 飛ぶ夢
空高く飛んで爽快感や全能感を感じている場合は、その夢を見る前の数日間に起きた良い体験の記憶や情動を反映していると考えられます。低空飛行をして障害物にぶつかりそうになったり、地面に落ちそうになったりする夢の場合は、不安や戸惑いの記憶を反映しています。
夢はただのでたらめではありません。あなたの脳から生まれたあなたの一部です。夢に注目していると、普段の生活では出会えない、意外な自分と出会うきっかけになるかもしれませんーというわけで、あなたの「意外な自分」の存在を見つけてください。
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