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OUR STORY

 

発電芸術村

北杜市須玉町下津金の水車

 山梨県北杜市須玉町は、国の過疎地域に指定されています。2016年5月に初めて須玉町の一角である下津金を訪れたとき、北に八ヶ岳、南に南アルプスを臨む山紫水明のこの地に、日本の「原風景」と出会ったような気持がしました。

 光(太陽)・水・風の三種のエコ・エネルギーに満ち溢れた素晴らしい地域ですが、過疎地域のご他聞に漏れず、空家が目立ち、人口減少に苦しんでいます。

 明治初期に来日した西洋人たちは、日本の自然の美しさに感激し、日本を「その自然と共生し幸福感に溢れた」国であると証言しています。『逝きし世の面影』(平凡社)で、江戸時代までに形成された日本人の生きかたは、その後の西洋文明の流れの中で「消滅してしまった文明である」と、渡辺京二は断言しています。

 こうして下津金の風景と人々の生きざまに触れていると、日本全国の過疎地域こそ、「逝きし世の面影」が残されている貴重な場所なのではないか、と思うようになりました。
 アート@技術をキーワードに、芸術をすることが発電につながる「発電アート」の聖地として「発電芸術村」を立ち上げる構想を育んでくれたのは、この下津金の地でした。結果的に「富士河口湖町」を「人力エネルギー研究所」の拠点として選ぶことになりましたが、北杜市とはいずれ「過疎地再生」のための共同活動を立ち上げたいと念じています。

 「人力発電」は、「生活すること」自体がエネルギー源であることを私たちに発見させるテコの役割をし、アーティストたちはその目覚めの誘因者として位置づけられるのです。

  日本には国が指定した過疎地域が616もあります。過疎地域とは、「過疎地域自立促進特別措置法」によって、「人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し、生産機能及び生活環境の整備等が他の地域に比較して低位にある地域」と定義されています。

 

 同法は、昭和45年以来、四次にわたり議員立法として制定された過疎対策立法で、「総合的かつ計画的な対策を実施するために必要な特別措置を講ずることにより、これらの地域の自立促進を図り、もって住民福祉の向上、雇用の増大、地域格差の是正及び美しく風格ある国土の形成に寄与すること」を目的としています。

 

 国指定の過疎地域を、県別にあげておきます。

 北海道(149)青森県(28)岩手県(22)宮城県(9)秋田県(21)山形県(21)福島県(29)茨城県(4)栃木県(3)群馬県(14)埼玉県(4)千葉県(6)東京都(6)新潟県(14)富山県(3)石川県(9)福井県(6)山梨県(15)長野県(37)岐阜県(14)静岡県(8)愛知県(5)三重県(9)滋賀県(9)京都府(9)大阪府(1)兵庫県(9)奈良県(15)和歌山県(18)鳥取県(12)島根県(12)岡山県(20)広島県(16)山口県(12)徳島県(13)香川県(8)愛媛県(17)高知県(28)福岡県(21)佐賀県(9)長崎県(13)熊本県(27)大分県(16)宮崎県(17)鹿児島県(41)沖縄県(18)

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